クルミの利用法
目次
1.はじめに
2.クルミの基本情報
3.おもな食用クルミ
4.殻の割り方、実の調理
1.はじめに
先日、活動で胡桃を拾ってきた。このクルミを活用するために、殻の割り方、調理方法などを調べた。併せて、日本の食用クルミにはどんなものがあるかや栄養成分についてもまとめた。
2.クルミの基本情報
クルミとはクルミ科クルミ属の落葉高木の総称。北半球温帯地域のやや冷涼な気候を好み(寒気要求度1500時間)、降雨の少ない地方に適している。耐寒性は強いが、夏の強い日光や高温に弱い。木の高さは20m以上に達する大木で、葉は羽状複葉で雌雄同株。 初夏、葉の脇から雄花の穂が垂れ、雌花は直立。果実は4p前後の球形で、中の殻の堅い種子を含み食用となる。 栗やアーモンドと同じ堅果(ナッツ)の仲間。
栄養
必須脂肪酸のリノール酸とα−リノレン酸及びオレイン酸を多く含んでいる。また、他の植物性たんぱく質に比べてアミノ酸組成のバランスが良く良質である。
くるみ・煎り(100g)の栄養成分 (五訂食品成分表2001より)
エネルギー 674kcal
ナトリウム 4mg
ビタミンB1 0.26mg
たんぱく質 14.6g
カリウム 540mg
ビタミンB2 0.15mg
脂 質 68.8g
カルシウム 85mg
ビタミンE 3.6mg
炭水化物 11.7g
マグネシウム 150mg
ナイアシン 1.0mg
灰 分 1.8g
リ ン 280mg
食物繊維 7.5g
鉄 2.6mg
コレステロール 0mg
クルミの用途
実
生食、菓子原料、料理
実の油
食用香料、化粧品、油絵具
殻
・民芸品、アクセサリー、郷土玩具
・工業用研磨剤、自動車のタイヤやブレーキの材料
青い実
・染料(草木染)
樹皮、葉
・染料(草木染)
木材
・建築用材、家具、日用品、ゲタ、工芸品、きのこ原木
樹木
・街路樹、庭園樹
3.おもな食用クルミ
・オニグルミ(鬼胡桃) Juglans ailantifolia
果実は、秋に熟して、球状で直径約3センチ、黄緑色で細毛でおおわれている。熟した果実はそのまま自然落下する。果皮と肉質の中果皮はすぐに腐敗し始め、足で踏むと硬くなった内果皮が容易に露出する。中には球形で深いしわのある堅い核がある。
・ヒメグルミ(姫胡桃) J. ailantifolia var. cordiformis
オニグルミと比べると扁平でつるりとした殻をもつ。葉や果実はオニグルミと変わらない。
・シナノグルミ J. regia
クルミ科クルミ属の Juglans regiaの一変種。ペルシャグルミとカシグルミを交配させてできた。殻が薄く収量が多いの。現在国内での栽培はカシグルミとこのシナノクルミが主で、長野県と東北地方で栽培されており、特に東御市を中心に東信地区はクルミの全国生産量の32%(平成2年実績)を占める一大生産地となっている。
・カシグルミ(テウチグルミ) J. regia var. orientis
中国原産。核の殻が薄く、手でたやすく割ることができるため手打胡桃(テウチグルミ)とも呼ばれる。鬼ぐるみやひめぐるみと違い、カシグルミの場合は外果皮と中果皮が乾燥して裂け、内果皮だけが落下する。
4.殻の割り方、実の調理
オニグルミの割り方
1:堅い殻のまま、一晩、しっかり、水につけておく
2:焼く、魚焼き網、ストーブの上、網焼き、など
3:先端の尖った部分に隙間が出来れば、火からおろして
4:隙間にナイフを入れて、そのまま「切る」、と真二つ、(ほとんど力は不要)、5mmくらいナイフを入れて、こじ開ければ、殻は二つに割れ、中身は一つの塊のままの形で取り出せることが多い。
5:中身は、ほとんど、そのままの形で取り出せる。(崩れない)
実の調理方法
くるみ味噌
材料 (おにぎり2個分)
むきぐるみ・・・・・・ 100g
味噌・・・・・・・・・ 大さじ2
砂糖・・・・ 大さじ2,1/2
みりん・・・・・・・ 大さじ2
作り方
1.むきぐるみをいって粗く刻む。
2.鍋に味噌、砂糖、みりんを入れ火にかけてよく練る。
3.きざんだくるみを入れて混ぜてできあがり。
クルミのスノーボールクッキー
材料
・バター …80g
・薄力粉 …100g
・くるみ …40g
・粉糖 …30g+仕上げ用適宜
作り方
1.バターをクリーム状に練り、粉糖をすり混ぜる
2.クルミをビニール袋に入れ、麺棒等で粉々に砕いて、加える
3.薄力粉をふるい入れる
4.ゴムベラで混ぜ、まとまってきたらビニール袋に入れて密封し、冷蔵庫で30分ほど休ませる
5.手で小さく丸めたら少しだけペタンコにするような形にし天板に離して置いていく
6.180度のオーブンで約15分
7.網の上で完全に冷ます粉糖をかけるのは冷めてから。乾燥剤入りの密封容器で保存する
胡桃豆腐
材料
胡桃ペースト200g
吉野葛200g
水1.8L
塩少々
胡桃ペーストがない時は、胡桃の実をミキサーで液状になるまで潰す。
作り方
1. 材料を全部ボールに入れ良くかき混ぜてから裏ごしにかける。
2. 裏ごししたものを鍋に入れ、弱火で約2時間練り上げる。
3. 金属の容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
4. 型から出し、器にもり、加減地に水溶き片栗粉等でとろみを付けた物を張る。
加減地とは、お吸い物よりやや薄めのすまし汁のこと。
参考
くるみ博物館 http://www.jpwalnut.jp/museum/index.html
イー薬草・ドットコム http://www.e-yakusou.com/
花@散歩 http://www.tssplaza.co.jp/hanasanpo/top.htm
古代の森研究舎 http://www.kodainomori.jp/index.htm
お菓子な毎日 http://kantansweetscooking.blog72.fc2.com/